試料・情報の保管状況について Specimen Collection
バイオバンクで保管する試料・情報の概要
当バイオバンクで保管する試料・情報は以下の通りです。
項目 | 収集対象 |
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生体試料 | DNA、血清、血漿、尿、母乳、単核球、EBV不死化細胞、増殖T細胞、唾液、歯垢、舌苔 |
情報 | コホート調査における調査票情報、検体検査情報、生理機能検査情報、MRI検査情報、ゲノム配列情報、メタボローム情報、母子手帳情報 |
試料・情報の保管状況
東北メディカル・メガバンク計画では2013年5月から生体試料の収集を開始しました。2017年6月末までに15万人の試料・情報を収集しました。
試料・情報の保管方法
当バイオバンクで収集する試料の保管の方法は以下の通りです。
DNA
血漿・血清・母乳
単核球
LCL・T細胞
尿
唾液・歯垢・舌苔
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes |
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分注量・分注数 | 50ng/uL に調整後、分譲 (5uL〜) |
保管温度 | 4℃ 長期保存は-80℃ |
抽出の方法 | KURABO社 NA-480 PLUS/QIAGEN社 Autopure LS、QIAGEN社 QIAsymphony SP |
定量の方法 | Quant-iT PicoGreen dsDNA Assay Kit |
品質チェック | O.D.260/280 |
溶媒の種類 | DNA Hydration solution(TE) |
分譲用チューブ | greiner社0.5mL deep well plate |
品質確認 | PicoGreen試薬または吸光度(Lunatic)による定量:40 ng/µL以上(20 ng/µL以上は条件付きで使用可) 抜き取り検査によるDIN値解析(TapeStation):DIN値 ≥7.0 (唾液由来DNAの場合は ≥6.0) |
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes |
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分注量・分注数 | 700ul x 4本 |
保管温度 | -80℃ |
品質確認 | Tecan自動分注機または手作業による分注液量、分注本数の確認・記録 |
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes |
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分注量・分注数 | 500ul(血液2.5ml相当) x 3本 |
保管温度 | 液体窒素 |
単核球 分離方法 | 東北メディカル・メガバンク計画(TMM)のコホート参加者の末梢血(5ml、または7ml)、臍帯血(8ml)を採血日当日、または翌日に密度勾配遠心法にて分離。分離後の単核球はセルバンカーに懸濁後、末梢血は2本(5ml)または3本(7ml)、臍帯血は4本の2Dチューブに分注し、バイセルまたはプログラムフリーザーにて-80℃に凍結保管。1晩以上置いた後に液体窒素気相に保管。 |
品質確認 | 自動血球計数機による計数:1x106 cells/500 µL(参考値) 液体窒素内保管までの温度管理:一時保管 <–65℃、詰替え/運搬時温度 <–100℃ |
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes |
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分注量 (細胞数) | 500µl (≧ 2x106 cells) |
保管条件 | 液体窒素気相 |
EBV不死化細胞(LCL) 作成方法 | 単核球より分離したCD19陽性細胞(B細胞)に、Epstein-Barr virus (EBV)を感染させ、下記の培地で増殖 【培地組成】 最終濃度20% Fetal Bovine Serum (FBS, 非働化)、0.1mM Non- Essential amino acids、2mM GlutaMax、0.5mg/mL Penicillin/Streptomycinを添加したRPMI1640培地 |
増殖T細胞 作成方法 | 単核球より分離したCD19陰性細胞(T細胞を多く含む)を、抗CD3/CD28抗体でT細胞を活性化させ、下記の培地で増殖 【培地組成】 EBV不死化細胞と同じ培地にIL-2(最終濃度 30U/mL)を要時添加 |
品質確認 | 抜き取り検査によるマイコプラズマ感染確認 液体窒素内保管までの温度管理:一時保管 <–65℃、詰替え/運搬時温度 <–100℃ 全ゲノム配列情報との一致確認(マスアレイ) |
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes |
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分注量・分注数 | 700ul x 3本 |
保管温度 | -80℃ |
品質確認 | Tecan自動分注機または手作業による分注液量、分注本数の確認・記録 |
保管チューブ | Thermo Scientific社 Matrix 2D Barcoded Storage Tubes もしくは Wheaton CryoFLITE Cryogenic Vials |
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分注量・分注数 |
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保管温度 | -80℃ |
方法 | 採取方法
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品質確認 | 凍結融解の回数を記録 抜き取りでメタゲノムDNAを抽出/精製DNA収量の参考値(PicoGreen試薬による定量):唾液50 µlから200-1000 ng、歯垢懸濁液200 µlから5-30 ng、舌苔懸濁液200 µlから5-30 ng) |
各々の検体の処理、入出庫の管理はLABVANTAGE Solutions社のLabVantageをカスタマイズしたLIMSを使用し上記2Dチューブのバーコードを利用して行っています。また、血液細胞以外の試料の分注はTECAN社のFreedom EVO自動分注機を用いて自動化しています。
(Minegishi, N. et al. Biobank Establishment and Sample Management in the Tohoku Medical Megabank Project. Tohoku J Exp Med. 248, 45–55, 2019.)
当バイオバンクで収集する情報である、検体検査情報、調査票情報、生理機能検査情報、MRI検査情報、ゲノム配列情報、メタボローム情報、診療・介護情報は、匿名化されたうえで、スーパーコンピュータのデータバンク区画にある統合データベースに保管しています。